泌尿器疾患の例
前立腺がん
PSA(前立腺特異抗原)は前立腺の上皮細胞が産生するタンパク質で、血液中に少量が流れ込みます。PSAが4ng/mlを超えると「高い」とされ、前立腺がん、前立腺肥大症、前立腺炎などが原因として考えられます。
PSA値をもう一度測定し、エコーや直腸診、尿検査で前立腺肥大症や前立腺炎を調べます。前立腺炎が原因なら治療後にPSAが下がることがあります。
PSAが4~9.9ng/mlの場合は3ヶ月後に再検、50~60歳代の方やPSAが10ng/ml以上の場合はMRI検査を行うことが増えており、当院では必要に応じてさいたま市民医療センターへ依頼します。
PSA値をもう一度測定し、エコーや直腸診、尿検査で前立腺肥大症や前立腺炎を調べます。前立腺炎が原因なら治療後にPSAが下がることがあります。
PSAが4~9.9ng/mlの場合は3ヶ月後に再検、50~60歳代の方やPSAが10ng/ml以上の場合はMRI検査を行うことが増えており、当院では必要に応じてさいたま市民医療センターへ依頼します。
夜尿症
子どものおねしょ(夜尿症)は、「5歳以上で1ヶ月に1回以上夜間に尿失禁を起こし、それが3ヶ月以上続く状態」と定義されます。当院では7歳以上の方を治療対象としています。原因には、睡眠中に膀胱がいっぱいになっても目が覚めない覚醒障害、膀胱の容量が小さいことや夜間の尿量が多いことなどが重なると発生します。
まず夕食後の水分をコップ1杯までにする、寝る前に必ずトイレに行く、寝ているときは寒くならないようにします。また辛いものはなるべく食べないようにしたり、便秘に気をつけたり、夜中に無理に起こさないなどの生活指導や行動療法を行い、改善しなければ抗利尿ホルモン剤の投与や夜尿アラーム療法を追加します。
まず夕食後の水分をコップ1杯までにする、寝る前に必ずトイレに行く、寝ているときは寒くならないようにします。また辛いものはなるべく食べないようにしたり、便秘に気をつけたり、夜中に無理に起こさないなどの生活指導や行動療法を行い、改善しなければ抗利尿ホルモン剤の投与や夜尿アラーム療法を追加します。
血精液症
精液の約1%が精子で、残り99%は前立腺や精嚢からの分泌液です。そこに血が混じる状態を血精液症(血精症)と呼び、多くは前立腺や精嚢の炎症が原因です。
治療は抗生剤を内服します。ただし、50歳以上の方は前立腺がんを否定するためにPSA検査をおすすめします。
治療は抗生剤を内服します。ただし、50歳以上の方は前立腺がんを否定するためにPSA検査をおすすめします。
尿管結石
突然、左右いずれかの背中や下腹部が激しく痛み、血尿を伴うときは尿路結石が疑われます。当院ではエコーや腹部レントゲン、尿検査を行い、はっきりしない場合はさいたま市民医療センターでCT検査を予約します。
治療は鎮痛剤や漢方薬の内服をしながら自然排石を待つことが多いですが、痛みが強く薬で抑えられない場合や2ヶ月以上出ない、また結石が10mm以上など大きい場合は、自然排石が難しいため外科的治療が可能な病院を紹介します。
治療は鎮痛剤や漢方薬の内服をしながら自然排石を待つことが多いですが、痛みが強く薬で抑えられない場合や2ヶ月以上出ない、また結石が10mm以上など大きい場合は、自然排石が難しいため外科的治療が可能な病院を紹介します。
腎盂腎炎
膀胱炎の症状(排尿時痛、頻尿、残尿感など)に加えて発熱や背部痛があり、左右どちらかの腰を軽くたたくと痛みがある場合、腎盂腎炎の可能性があります。叩打痛の確認や尿検査、血液検査、尿培養で診断します。
急性精巣上体炎
陰嚢(いんのう)が赤く腫れて強い痛みと発熱を伴う病気です。触診で精巣上体の腫れを確認し、尿検査や血液検査で判断します。
抗菌剤の内服や抗生剤の点滴を行います。
抗菌剤の内服や抗生剤の点滴を行います。
精巣捻転
突然、陰嚢内部に激しい痛みが起こる状態で、10~20代の方に多くみられます。
治療は緊急手術で、発症から6~8時間以内とされる目安を超えると精巣が壊死する恐れがあります。精巣捻転が疑われる場合はできるだけ早く手術が可能な病院を受診してください。
治療は緊急手術で、発症から6~8時間以内とされる目安を超えると精巣が壊死する恐れがあります。精巣捻転が疑われる場合はできるだけ早く手術が可能な病院を受診してください。
精索静脈瘤
青年期~壮年期の男性に多く、陰嚢がデコボコして痛みを感じることもあります。精巣静脈の逆流防止弁が機能せず、血液が逆流して静脈が蛇行・拡張することで起こる病気です。
痛みがなければ経過観察でもよい場合がありますが、不妊の原因になることもあり、対象者は高度医療機関へ紹介します。
痛みがなければ経過観察でもよい場合がありますが、不妊の原因になることもあり、対象者は高度医療機関へ紹介します。
腎盂がん
腎臓の中で尿がたまる腎盂(じんう)にできるがんです。
当院では尿検査、超音波エコー検査、尿細胞診(悪性細胞の有無)で調べ、詳しい検査が必要なときは高度医療機関へ紹介します。
当院では尿検査、超音波エコー検査、尿細胞診(悪性細胞の有無)で調べ、詳しい検査が必要なときは高度医療機関へ紹介します。
上記の内容はあくまで一般的な説明で、個々の症状や治療方針は患者さんごとに異なる場合があります。
詳しい診断や治療のご相談は、医師に直接おたずねください。